卒業式 祝辞
卒業生の皆さま、本日はご卒業おめでとうございます。
今日は久しぶりに先生やお友達にも会えて、感激もひとしおなのでは無いでしょうか。
コロナ禍で登校できなかった2年間も含め、皆さん、本当によく頑張って補習校を続けることができました。素晴らしいことだと思います。
この晴れの日を迎えられた皆さんに、一つだけお伝えしたいことがあります。
それは「感謝の気持ち、思いを言葉にする」ということです。素直にご両親にありがとうと言うことは結構恥ずかしいことかもしれません。私も小さい時に感謝の気持ちを両親やお世話になった人たちに伝えたくても言葉にしなかったことがありました。とても後悔しています。
だからみなさんには伝えておきたいのです。感謝、ありがとう、と言う気持ちを言葉にすることは本当に大切なんです。それは自分自身の心を落ち着かせてくれます、満足させてくれます、もちろん言われた相手も喜んでくれる、それを聞いている誰も嫌な思いをしないんです。
今日、ご両親に、今まで宿題を手伝ってくれてありがとう、お弁当を作ってくれてありがとう、そしてお友達に、仲良くしてくれてありがとう、そして先生にも、勉強を教えてくれてありがとう、そしてこの補習校にも、素晴らしい経験をありがとう。
感謝の気持ちを口に出して見てください。
心の中だけじゃなくて声に出して言って見てください、自分も幸せな気持ちになれるのがわかると思います。恥ずかしかったら、なお一層大きなこえで言って見てください。言ってからその気持ちがもっと込み上げてくるのがわかると思います。
人は1人では生きて行かれません。自分で意識しなくても、周りの様々な人達に支えられて生きています。感謝を感じた時、機会を逃すことなく相手に対してそれを素直に伝えるか伝えないかで、皆さんの人生は大きく変わると思います。
感謝の気持ちを大切にし、それを言葉にし、どうか後悔しない人生を送ってください。
そして今日、この卒業式に、大変恐縮ではございますが、保護者を代表して、皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。
お友達と仲良くしてくれてありがとう
いっぱい日本語のお勉強を頑張ってくれてありがとう
運動会、一生懸命走ってくれてありがとう
秋祭り、きちんと順番を守ってゲームをしてくれてありがとう
餅つき大会、重いきねを持って美味しいお餅をついてくれてありがとう
たくさんの日本語の本を読んでくれてありがとう
お父さんお母さんの、子供に日本語教育をさせたいという願いに応えてくれてありがとう
卒業という夢を叶えてくれてありがとう
ここまで頑張ってくれてありがとう
そして、自分を大切にしてくれてありがとう
先生方、子供たちがこうして卒業できたのも先生たちのおかげです。本当にありがとうございました。
そして、ニューヨーク補習授業校へ、素晴らしい経験を与えてくださりありがとうございます。素晴らしい校長先生、教頭先生を日本から派遣してくださりありがとうございます。
ニューヨークに住む私たちの子供たちに、日本の文化、学びの場を提供くださり、ありがとうございます。
そして最後に、私たちを出会わせてくれてありがとう。
より心豊かな生活を求めて、前向きに自分を大切にした素晴らしい人生を送ってください。そして自分を支えてくれる人への感謝の気持ち、それを伝えることも忘れないでください。
前途のご多幸を祈っています。
これをもちまして、私からの祝辞に変えさせて頂きます。
令和4年3月13日
LI校 保護者会会長 山崎里香